7.10.2010

Michael Schmidt: Berlin Nach 1945 ミハエル・シュミット ミヒャエル


(C)Steidl

Ute Eskildsen のことをもっと知りたくなって検索していたところでてきた一人の写真家 Michael Schmidt(b.1945 ベルリン・ドイツ)日本では2005年に東京国立近代美術館「ドイツ写真の現在」で作品が展示されています。(Bio)

GALERIE NORDENHAKE
http://www.nordenhake.com/php/artist.php?RefID=70#images
http://www.nordenhake.com/php/artistsExhibitions.php?id=86

1984年にようやく知られはじめたとのことで、まだまだ情報が少ない中、詳しく書かれたブログがありました。
muse-ings: Michael Schmidt

・生徒にグルスキーや Ulrich Gorlich 制作の際のパートナーとしてLewis Baltz、エグルストン、ポールグラハム、ロバートアダムスといった面々
Museum of Modern Art, で過去2回の展示U-ni-ty - PDF
・系統立てて撮られたものではなく、膨大に撮られた写真をまとめタイトルをつけてまとめる
・元々は警察官だったそう


photo-eye bookstore : Irgendwo.
Michael Schmidt (Fotograf) – Wikipedia
Shane Lavalette / Journal / Michael Schmidt: Irgendwo
Übungsplatz〔練習場〕Michael Schmidt - Photographien
東京国立近代美術館:ドイツ写真の現在 ― かわりゆく「現実」と ..

Analogue Photography, when the Color is in the Grey Tones
Conscientious | Review: 89/90 by Michael Schmidt
On German Photography Today
Michael Schmidt, "U-NI-TY: The original book prints"

Amazon.co.jp : Michael Schmidt: Berlin Nach 1945
Michael Schmidt: 89/90
Frauen
Michael Schmidt:Food
Dashwood Books : Michael Schmidt

Remembering MICHAEL SCHMIDT, 1945–2014 – 032c Workshop
ミヒャエル・シュミット死去(1945-2014) ARTiT

Manfred Willmann, Wilmar Koenig and Ute Eskildsen 二人の写真家と一人のディレクター

本を整理していてWilliam Eggleston: The Hasselblad Award 1998(参考:オトグス)が出てきたので久々眺めていたのですが、そこにあった"A conversation with William Eggleston by Ute Eskildsen"とタイトルがつけられたUte Eskildsenさんによるインタビューから。

そのインタビューを読むとエグルストンがMIT(マサチューセッツ工科大学)からの依頼でカラーの映像を撮っていたとか、プリントは本人がしているわけではなく、プリンターに依頼してそれをみて指示だししているとか、シャーカフスキーとのやり取りを通してダイトランスファープリントで展示を構成していった話などが簡潔に述べられている。

原文は丁寧にWilliam Eggleston Trustがインターネット上にアップロードして文章に簡単にアクセスできるようにされているのでご興味のある方はどうぞ。

と、ここまできてまたエグルストンの話かとなるのだが、今回はちょっと違って、その中で1999年当時彼が興味をもっていたと答えた写真家二人の名前が挙げられていたのでここに残しておきます。

Manfred Willmann(b.1952 オーストリア)
http://www.secession.at/art/2003_willmann_e.html
http://www.photographie.com/?autid=107541
Schaden:Manfred Willmann Werkblick
Manfred Willmann Greis, 1971

Wilmar Koenig(b.1952 ドイツ)
copenhagen unlike
Wilmar Koenig Retrospective
artnet:トラウマになりそうな普通のウサギのモノクロの写真

ちょっと調べたところ、この同年生まれのヨーロッパ人二人がどういう作品を制作しているのかよくわからなかったのですが、エグルストンは興に乗ったのかWilmar Koenigと”Double Exposure”という本で共作しています。

ネットでアクセスできる情報の量が少なく、すっきりまとまらないポストとなりましたが、最後にインタビューを担当したUte Eskildsenという方は著名なディレクターとのことでSteidlによると、ドイツのMuseum Folkwang, Essenの写真部門に1979年から現在もなお籍をおく方とのこと。

ちょうど現在開催中の”A Star is Born - Photography and Rock since Elvis ”のディレクションも担当。ロバートフランクのモノグラフの編集、またMuseum Folkwangのコレクションカタログなどが今年出版されるようです。

ドイツの最重要なキュレーターの一人といったところでしょう。着ているジャケットも気合が入っています。

7.04.2010

Take Ivy (powerHOUSE Books) Teruyoshi Hayashida リプリント ストリートスナップの記録的価値

(C)powerHOUSE Books

Ivy(アイヴィー)ルック と呼ばれるものは知識としてはなんとなく知っていますがある世代のトライブのようなもので他の世代には馴染みのないもの。写真集 ”Take Ivy”は古書店で大切にガラスケースに入れられ売られているのを何度か目にしていました。オリジナルは1965年日本で出版されたもので、アメリカ東海岸の大学(アイヴィーリーグ)の学生の服装を記録した写真集。それは”アイヴィールック”と呼ばれる日本で育くまれたファッションを支持する若者(みゆき族)がファッションの参考にした書籍とのこと。

今で言う雑誌の紙面を埋めるストリートスナップに限りなく近いものだと思いますが、それから約半世紀経って単なるファッションだけには留まらない記録的価値が出てきて再び復刊となったようです。当時の撮影者はもちろん”リアル”なアメリカの大学生のファッションにフォーカスして撮影していたと考えられますが、サンプルの画像を見ると車や建物、建物の内観など、なるほどその写真はファッションにだけ留まらない情報が豊富です。意図したものの他にもフレームの中に意図しない色々なものが写り込んで来ること-これも写真の特徴のひとつといえます。ちなみにIVYという呼称は、建物に絡まる蔦(IVY)から来ているわけではないようです。

Kensuke Ishizu : What's IVY? -バンカラの誇りに満ちたアイビー 永遠のIVY展1995・日本経済新聞社)
powerHOUSE Books : Take Ivy
Amazon.co.jp : Take Ivy