関連プログラム(広島市現代美術館のウェブより転載) ●2010年4月16日(金)19:00-20:00(18:30開場) 【ウィリアム・ケントリッジによる レクチャー/パフォーマンス】 「I am not me, the horse is not mine」 <ケントリッジ来広!展示とともに必見のパフォーマンス> 自作テキストの朗読と、ケントリッジが登場する映像と本人が共演するパフォーマンスを、ミックスしたステージ。
撮影はアメリカの写真家 Jason Fulford と Michael Schmellingによるもの。比較的安い本なので思い切って購入してみた。本はまんま小ぶりのオークションカタログのような冊子。オークション会社らしき名前(おそらく架空)も書かれていて中を開くとカップルの持ち物(本や写真、ブラジャーや恋人のためにつくったようなミックスCD、中判カメラの八ッセルブラッド、それにデュアンマイケルス、シンディーシャーマンの写真集)の物撮り画像が掲載されている。
最近、ヨコハマフォトフェスティバルを含め写真家のトークショーで何人かの話を聞いて”セルフステートメント”という言葉を知ったのだが、NHKの深夜でやっているアクターズ・スタジオ(Inside the Actors Studio)を見るとこの番組は役者が作品を語る番組ではなく、自身のセルフステートメントを語る番組であることが今になってわかった。
アメリカの篠山氏みたいな方でしょうか。彼のサイトで写真を見ることができます。ちょっと嘘くさく見えてもイメージが強ければいいやと大胆に構成されたイメージ。オバマ氏のポートレート、スペースシャトルの打ち上げの写真もあります。個人的には"Constractions"と"Objects and Structures"という項目が面白かったです。
American Power - アメリカの国土でエネルギー(電力)が生産され消費されている在り方を追った、エネルギーに依存して生活するアメリカ人の生活を考察した風景写真のシリーズ。”Family Business”(2000-2003)は、彼の父親が家業であった家具屋を終えた時の写真をまとめたシリーズ。10年間アメリカを離れヴェトナムやインドで写真を撮っていたが、アメリカに戻って制作した "The City" と前記の2つのシリーズで "American Trilogy"(アメリカ三部作)としています。
消費、家族、アメリカ(の性質)といったところがこの写真家のテーマの軸と考えられます。
Recreation ですでに見ごたえのある作品を作っていますが、それに飽き足らなかったのかインドやヴェトナムで制作が続き、写真は美しいのですが深くその文化について洞察がみられるものとは言い難いものでしたが、アメリカ、ニューヨークに戻り、自分の国の文化を一歩引いたところでみて、それが American Power で、テーマ性をもった壮大な作品に結実しています。
W H A T I S A M E R I C A N P O W E R?
彼のコラボレーターである妻のSusan Bell とともに"to inspire and educate people about environmental issues" (環境問題を啓発するために)"What is American Power?" という問いを広く投げかけ、その問いの回答がウェブで公開されています。
"All the Days and Nights"は当事者であるにも関わらず写真家が外から眺めている(実際、被写体となった父親が新聞に掲載されていることを知って写真家を訴えている)視点を保つことで鑑賞者である我々にも解読するチャンスが開かれている。photo-eyeの2009年のBest Bookに選ばれている。家族を撮ったという直接的な行為であると同時に、イメージが曖昧であるがゆえに家族を撮った写真を議論する際に引き合いに出されるような後世まで残る写真集となるであろう。
1.一人につき10点ずつ出展。大型のヴューカメラを使っている写真家が多くを占めた。
2.キュレーターのWilliam Jenkins がこの展覧会の基調として、1960年代前半に本を使って写真作品を多数制作したアーティスト Edward Ruscha(エドワード・ルシェ)に言及した上で"a problem of style:"(スタイルの問題) "stylistic anonymity"("匿名性"というスタイル)というキーワードを掲げた。
次の一文がこの展覧会の特徴をよく言い表しています。
"それらの(展示された)写真はアーティスティックな”お飾り”(フリル)が取り払われ
トポグラフィックな位相までそぎ落とされ、視覚的な情報を伝えながらも、
だがしかし、美や感情や意見といったものは完全に除外されている。"
"The pictures were stripped of any artistic frills and reduced to an essentially topographic state, conveying substantial amounts of visual information but eschewing entirely the aspects of beauty, emotion and opinion,."
展覧会に際して作られたカタログは、なかなかの厚さ(3センチ)でハードカバーのしっかりした作り。紙も印刷も素晴らしく、また75年の展覧会当時の資料も豊富。通してみるとアメリカ人アーティスト Edward Ruscha(エドワード・ルシェ)の一連の自作のアートブックに大きく触発されたのは明らかで、現代美術史とあわせてみるとこの出来事の理解が深まります。
現在、教職に就いて写真を教えているショアが、写真のメディアとしての構造を解説した"The Nature of Photographs"(写真の本質)も良い本。写真はまず平面で四角形であるもの。紙にプリントされた平べったいもので、レンズを使った光学的、化学的作用の結果である...といったように写真が写真として成立するメカニズムを、いくつかの側面に分けてわかりやすく解説しています。図録の印刷の質も高いです。装丁レイアウトを担当したデザイン会社のサイトで中身を少し見ることができます。下の方に...→ http://www.a2swhk.co.uk/