よく言われるのが、オリジナリティということについて 「新しいアイデアを思いついたとしても、同時に世界で三人は同じことを考えている。」 といったように。思いついた順番はそれほど意味を成さないし、すでに誰かが思いついていたとしてもそのプロジェクトを止めることはない。
Catherine Leutenegger の "Kodak City" に対して、こちらはマグナムの会員でもあるAlex Webbと Rebecca Norris Webb の共作 もうひとつの "Kodak City" 被写体は同じくRochester - Kodak社の企業城下町。そして出来上がったものは、Kodakがあろうとなかろうとあるアメリカの郊外の街の様子。Rebecca Norris Webbは My Dakota がよかっただけにここではなにかが欠けている。South Dakotaはこの写真家にとって動機を喚起するだけのちょっとした思い入れがあるようだが、ある外側から来た出来事に突き動かされてのプロジェクトは時にはうまくいかないこともあり、また手法によってはそんな思い入れなどないほうが、そのもの現象がよく現れることも。ここでは二人の写真家の視点が交錯もし、やや混乱する結果となったように思える。もちろんシングルイメージ(単写真)としては素晴らしいものなのだが。
Alex Webb // Rebecca Norris Webb // Photographs
Alex Webb and Rebecca Norris Webb (fully booked)
Amazon.co.jp : Memory City: The Fading Days of Film
Alex Webb & Rebecca Norris Webb: Memory City