4.05.2014

Richard Renaldi Touching Strangers リチャード・リナルディ




元々グレイハウンド(Greyhound)というアメリカの都市を繋ぐ高速バスのターミナルでストレートなポートレートを撮影していた写真家の大きな飛躍 "Touching Strangers"。別々の写真に収まっていた見ず知らずの他人同士が手を繋ぐ、肩を組むなど長年よく知っている友人や家族のように一枚の写真に写ることでこうも見え方が変わるのか。

年齢や人種、性別や、貧富の差、宗教的なバックグランウンドなどの違い。それぞれ立場は揺るがないもので、それぞれが永遠にかかわりを持たないのではないかということに、いやそうではないと、希望すら作品の鑑賞者に、また参加した被写体自身の表情に感じさせる風変わりで、ある種の美が生じた作品。このような形のポートレートはありそうでなかったが、写真の嘘をつくのが上手い特性をうまく使った事例だと思う。Apertureから写真集が発売される。

Touching Strangers by Richard Renaldi - Imgur
Richard Renaldi
Touching Strangers: Photographs by Richard Renaldi by Aperture Foundation — Kickstarter

Amazon.co.jp : Richard Renaldi Touching Strangers: Touching Strangers
Disfarmer
Stranger Passing
August Sander: Citizens of the 20th Century: Portrait Photographs 1892-1952

Yijun Liao Experimental Relationship セットアップ セクシュアリティ ポートレート 中国

LensCulture Exposure Awards 2013 の選考で二等賞。上海生まれニューヨーク在住の Yijun Liao Experimental Relationship  という作品。

 男女のカップルのポートレートでどうもセルフポートレートでもあるようにみえる。最初初めて見たときには、シャッターを切るリモートコントローラーをもつ男性がこの作品を作ったアーティストだと思ったが、写真に写っている女性の方が作品を制作した Yijun Liaoである。

中国の社会的な規範もあってか、自分より「年長」の成熟した男性しか好きになってはならないのだと以前は思っていたそうだが、ブルックリンに住み自分より「5歳若い」日本人男性と出会い、恋人関係になることで、そういったリレーションシップついての自身のもっていた考えが全く変わった経験からこのシリーズが生まれたとのことだ。

CMNF(着衣の男性と裸の女性) といった美学における伝統的な男女の描かれ方がひっくりかえっていたり、被写体である男性がシャッターを切らされていたり、セットアップして作られたこの二人の男女の関係は性別の違いに留まらず、被写体と撮影者の位置も曖昧になり時には、男女、撮影者と被写体が入れ替わるのがなかなかおもしろい。

過去の作品をみると、メンフィスをアレック・ソスのように撮ったものや、部屋で他の人を撮ったポートレートのシングルイメージが見られるが、このシリーズでこの作家は大きく跳躍したことが見て取れる。

写真集は15部のハンドメイドで直接問い合わせとのこと。 

yijunliao : Fraction Magazine

写真用三脚に付けられる動画用雲台 Libec 3/8インチネジ Allex


Libec(リーベック) ALLEX S KIT オールインワンパッケージ | GIN-ICHI オンラインショップ
Libec、動画対応雲台やスライダーを組み合わせる三脚「ALLEX」 - AV Watch
プレスリリース(PDF)

リーベックに聞くムービー用三脚の秘密 - デジカメWatch

p.a.r.k.: manfrotto 雲台 プロフルードミニ雲台 701HDV コンパクト 動画撮影雲台

Alex Webb & Rebecca Norris Webb: Memory City

よく言われるのが、オリジナリティということについて 「新しいアイデアを思いついたとしても、同時に世界で三人は同じことを考えている。」 といったように。思いついた順番はそれほど意味を成さないし、すでに誰かが思いついていたとしてもそのプロジェクトを止めることはない。

Catherine Leutenegger の "Kodak City" に対して、こちらはマグナムの会員でもあるAlex Webb Rebecca Norris Webb の共作 もうひとつの "Kodak City" 被写体は同じくRochester - Kodak社の企業城下町。そして出来上がったものは、Kodakがあろうとなかろうとあるアメリカの郊外の街の様子。Rebecca Norris Webbは My Dakota がよかっただけにここではなにかが欠けている。South Dakotaはこの写真家にとって動機を喚起するだけのちょっとした思い入れがあるようだが、ある外側から来た出来事に突き動かされてのプロジェクトは時にはうまくいかないこともあり、また手法によってはそんな思い入れなどないほうが、そのもの現象がよく現れることも。ここでは二人の写真家の視点が交錯もし、やや混乱する結果となったように思える。もちろんシングルイメージ(単写真)としては素晴らしいものなのだが。

Alex Webb // Rebecca Norris Webb // Photographs
Alex Webb and Rebecca Norris Webb (fully booked)

Amazon.co.jp : Memory City: The Fading Days of Film
Alex Webb & Rebecca Norris Webb: Memory City