写真は眼前のものを克明に写し取るものだが、同時にそれとは相反する肉眼では見えない気配のような言い表せないものが写真に写せるのではないかと写真が発明された当時試みた写真師も少なくない。それらが写るかもしれない、どうやったら写るのだろうかと、写真家は様々なアプローチでテーマに向かって制作している。
ダゲレオタイプや ティンタイプ といった写真が発明された初期の技法で撮影された写真は、その見た目の性質からノスタルジックで懐かしく(また新鮮に)見えるものだが、一連の新井卓氏の作品は、光が強く飛んでしまったハイライトが青くソラライズ(反転)する本来では避けるべきダゲレオタイプの特性を上手く使って、なにかしら氏が意図したものをビジュアライズしている。
2013年の森美術館 『六本木クロッシング2013展:アウト・オブ・ダウト―来たるべき風景のために』の氏の展示では、展示室内に鑑賞者の服について運ばれてきた微量の放射性物質が、ある一定の量になると展示作品を照らす電球が点るという仕掛けがしつらえられていて、それは不意をつかれ落とされた爆弾の閃光のようで強く印象に残った展示だった。
TAKASHI ARAI PHOTOGRAPHY
抵抗する人 −銀板写真師 新井卓 || blog | non-standard world, Inc.
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新井卓 - Wikipedia
新井卓×堀江敏幸「記憶を継承していくということ」 代官山 T-SITE
<お知らせ>木村伊兵衛写真賞に新井卓さん:朝日新聞デジタル
PGI - 新井卓写真集「MONUMENTS」刊行のお知らせ
【写真特集】震災と「核」をダゲレオタイプで撮り続けて | ニューズウィーク日本版
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