5.12.2016

喪の写真 Beyond the Dark Veil: Post Mortem & Mourning Photography from the Thanatos Archive

*「喪」の写真のため、実質遺体が写ったイメージがありますので閲覧注意

精霊や幽霊が写った(写された)心霊写真(制作)のブームが、写真が発明されてから幾度となくあって、専門の写真師が忙しくしていたのだそう。目前にあるものを冷静に写し取る機械であるカメラと精霊という組み合わせが興味深い。

なぜ人は心霊写真を必要としたのか、それは二度の大戦があったあと、その戦死した兄弟や子供の親などがその悲しみの癒しとしてそれらを必要としたという話がある。心霊写真については下のリンク 「心霊写真は語る (写真叢書)」が良書である。


下のリンク先のアーカイブは、家族が写真師に依頼して撮影された亡骸の写真。海外の蚤の市などでも多くみるが、これらは特異な写真ではなく、用途としてかなり主だったものの一つである。写真の中に写された人が亡くなっているにしても、生きているにしても同じように写真の中では動きを止めている。

The Thanatos Archive / Early Post Mortem and Mourning Photography


Amazon.co.jp : Beyond the Dark Veil: Post Mortem & Mourning Photography from the Thanatos Archive
写真のボーダーランド: X線・心霊写真・念写 (写真叢書)
心霊写真は語る (写真叢書)

3.21.2016

写真著作権 第二版 公益社団法人 日本写真家協会 編 太田出版 著作権の扱い 参考書

写真著作権と肖像権 | 公益社団法人 日本写真家協会

この種の本で一番平易に書かれていてわかり易い参考書。ほぼQ&Aで様々なケースについての説明がなされている。写真を撮るカメラマンや写真家、レイアウトするデザイナー、編集者他、コンテストに撮影した写真を出展するカメラマンなどにお薦め。法律の素人同士で相談しても一向に判断できないが、この本があれば大抵のケースの際に判断が出来る。

写真著作権 第2版 (ユニ知的所有権ブックス NO.19)
こんな時、どうする?「広告の著作権」実用ハンドブック (ユニ知的所有権ブックス)

3.17.2016

Foam Paul Huf Award オランダ 写真賞


Tate ModernSimon Bakerなどが選考理由を話しています

オランダの写真家 Paul Huf の名前を冠した写真賞で、日本人の写真家 横田大輔氏が受賞。横田氏については人気のアーティストなので他の媒体、ウェブサイトを参照のこと

INTERVIEW Vol.15 横田大輔 / Daisuke YOKOTA - interview : parapera
Foam Paul Huf Award 2016: Daisuke Yokota - the Foam Paul Huf Award
Foam Paul Huf Award - Foam Fotografiemuseum Amsterdam


ここでは賞とは関係ないが個人的に気になったPaul Hufの参考リンク
Paul Huf | Originele werken 
Resultaat - MAI
Paul Huf (fotograaf) - Wikipedia

また歴代のポール・ハフ賞 受賞者の参考リンクを地道に挙げておく。

Foam Paul Huf Award - Wikipedia
Mikhael Subotzky
Taryn Simon
Pieter Hugo
Léonie Hampton
Alexander Gronsky 
Raphaël Dallaporta 
Alex Prager  
Taiyo Onorato & Nico Krebs 
Daniel Gordon 
岡部桃




3.16.2016

MONUMENTS 新井卓 Takashi Arai 写真 ダゲレオタイプ




写真は眼前のものを克明に写し取るものだが、同時にそれとは相反する肉眼では見えない気配のような言い表せないものが写真に写せるのではないかと写真が発明された当時試みた写真師も少なくない。それらが写るかもしれない、どうやったら写るのだろうかと、写真家は様々なアプローチでテーマに向かって制作している。

ダゲレオタイプティンタイプ といった写真が発明された初期の技法で撮影された写真は、その見た目の性質からノスタルジックで懐かしく(また新鮮に)見えるものだが、一連の新井卓氏の作品は、光が強く飛んでしまったハイライトが青くソラライズ(反転)する本来では避けるべきダゲレオタイプの特性を上手く使って、なにかしら氏が意図したものをビジュアライズしている。

2013年の森美術館 『六本木クロッシング2013展:アウト・オブ・ダウト―来たるべき風景のために』の氏の展示では、展示室内に鑑賞者の服について運ばれてきた微量の放射性物質が、ある一定の量になると展示作品を照らす電球が点るという仕掛けがしつらえられていて、それは不意をつかれ落とされた爆弾の閃光のようで強く印象に残った展示だった。

TAKASHI ARAI PHOTOGRAPHY
抵抗する人 −銀板写真師 新井卓 || blog | non-standard world, Inc.
Artist Forum: Takashi Arai » Artpace
新井卓 - Wikipedia 
新井卓×堀江敏幸「記憶を継承していくということ」 代官山 T-SITE 
<お知らせ>木村伊兵衛写真賞に新井卓さん:朝日新聞デジタル 
PGI - 新井卓写真集「MONUMENTS」刊行のお知らせ 
【写真特集】震災と「核」をダゲレオタイプで撮り続けて | ニューズウィーク日本版

新井 卓: MONUMENTS [9347] : PGI オンラインストア 直販でサイン入り入手可能

Amazon.co.jp : MONUMENTS 新井卓  写真集