『一日一菓』木村宗慎/著|新潮社
元々ブログで発表されていたものだそうだが、四季折々毎日和菓子を紹介していたものをまとめた結構分厚い書籍。
単に色んな和菓子を紹介するだけでなく、京都を中心に各地の日常的に売られている色んなモチーフで作られたお菓子を、それにあった時代も、素材も形もさまざまな美しい器に盛られたものを、障子越しのやわらかい光でそれぞれが美しく、かつ同じトーンで撮影されている職人カメラマンの素晴らしい仕事。
ブログの方は現在もうないのか、見れるようになっているといいのだが、本が発売されてなくなったようだ。画面で見るのと違って、いい印刷でよい出来の書籍なのでたとえネットで見ることができても本は本で売れると思うのだが。
同じ著者の「利休入門」 も、”道”になる前のお茶が、当時の人々にとってどんなものだったのか楽しく読める本だった。「一日一菓」の前に出版された「一日一花」もあるが、そちらは活けられた花が壁の前で撮影されたもの。和菓子屋がそれぞれ考えて作った「意匠」がない分、私はあまり興味をもたなかった。
Amazon.co.jp : 一日一菓
利休入門 (とんぼの本)
川瀬敏郎 一日一花
一日一菓