MoMA(ニューヨーク近代美術館)写真部門の初代ディレクターであり写真史家である Beaumont Newhall (ボーモントニューホール) が記した写真史の古典。大学で写真を学ぶ際にまず買うことが命じられる文献にあたるものがこのテキスト。1839年はフランスではダゲール、イギリスではタルボットが写真技術を発表しました。1937年はMoMAで初めての写真展"Photography 1839-1937"が開かれた年。この本には1839年から1937年までの写真についての出来事が記載されています。アメリカのアマゾンのレビューを参考にすると一般的にこういったヒストリーの本は"Dry"(つまらない・無味乾燥)であることが多いですがこの本はよく書かれていて多くの情報も網羅されている、ということでした。私自身も写真史のテキストを読むのは苦痛ですが、そもそも写真とはどういうものなのか、また逆説的ですが写真史から自由になるために、写真史を俯瞰することはおおいに助けとなってくれます。邦訳は1956年白揚社版と、朝日ソノラマから1996年にもう一度。これら邦訳版は現物が手元にないので様子はわかりませんがアマゾンマーケットプレースや古書店では安価に売られているようです。
ちなみに以前このブログで紹介した Naomi Rosenblumが編集した"A World History of Photography"(邦訳版は美術出版社の"写真の歴史")は1839年から70年代終わりから80年代初頭までの写真史。
『歴史を多様性に拓く スティーブン・ショア”写真の性質”を手掛かりに』
(著:日高優「立教アメリカンスタディーズ」)[PDF]
Amazon.co.jp : History of Photography
写真の夜明け (クラシックカメラ選書)(朝日ソノラマ)
写真の歴史―1839年から現在まで (1956年)(白揚社)
A World History of Photography
写真の歴史(ナオミ ローゼンブラム 著)
Art and Photography (Themes & Movements)
美術の物語
写真の歴史 (「知の再発見」双書) クエンティン バジャック quentin bajac
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