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元々写真集の熱心なコレクターだった、イギリスのマーティンパーが中心となって写真集を手がかりに写真史を読み直す試みがなされました。そして2004年にPhaidonから発売された「写真集の本」のさきがけ。これがきっかけとなって、写真集そのもののモノとしての価値が認められ、高い値段で取引され、セルフパブリッシュ(個人の作る冊子/ Zine)の本が多く作られ写真専門のブックフェアも世界中で開かれるようになりました。
The Photobook: A History VOLUME 1
The Photobook: A History VOLUME 2
The Photobook: A History Volume 1 | Photography | Phaidon Store
その後オランダ、南米、スイス、日本と同様の書籍が作られ、展示を見なければ知らなかったような写真家の作品も、残された写真集によって知るきっかけへと繋がりました。近年 吉行耕平氏の公園 (The Park) の写真が世界に知れ渡ったのも、写真集が海外に買ってもって帰られたことが元々の始まりだそうです。
ヨーロッパ
The Dutch Photobook: A Thematic Selection from 1945 Onwards ... (Aperture)
Points of View in Austrian Photography from the 1930s Until Today
Swiss Photobooks from 1927 to the Present — Lars Müller Publishers
photo-eye Book Reviews: Swiss Photobooks from 1927 to the Present
南米
Paris Photo 2011 : The Latin American Photobook (La Lettre)
Foto/Gráfica: A New History of the Latin-American Photobook (Lens Culture)
Urbes Mutantes: Latin American Photography 1941-2012
日本
写真集史1956-1986 - AKAAKA
Aperture Foundation | Japanese Photobooks of the 1960s and '70s
変わったところでは、古書店兼ギャラリーの森岡書店の店主が色んな著名人ひとりひとりに写真集を薦めるという私信のような体裁の本 『写真集―誰かに贈りたくなる108冊』 店主が本屋を軌道に乗せるまでのハラハラする話が面白かった。気軽にみつからない本も多く掲載されていて、どちらかというと「(店主が)(あの人にどうしても)贈りたい本」といった内容。108冊。写真集とはあの本を見たい、どうしても持っておきたい - なるほど、煩悩みたいなもの。
Amazon.co.jp : The Dutch Photobook: A Thematic Selection from 1945 Onwards
The Latin American Photobook
日本写真集史 1956-1986
Japanese Photobooks of the 1960s and '70s
アメリカの現代写真 (ちくま文庫)
パリ・貧困と街路の詩学―1930年代外国人芸術家たち