7.01.2015

Justin Mortimer イギリス 画家 現代美術


97年にエリザベス女王の肖像画を描いて揶揄も含めて話題になったイギリス人の画家だそうだが、近年はよりフランシス・ベーコンに影響を受けたスタイルに変わって、ムードもモチーフも戦争や死や人間の野蛮な性質などシリアスなものに変わってきている。ウェブサイトには2007年からの作品が掲載されている。雑誌の写真などを参照しながら画面上に配置。防護服のようなマスクを被った人が繰り返しでてくる。ミヒャエルボレマンスや、Adrian Ghenie ほどではないが気になった画家。

Justin Mortimer 
Justin Mortimer - Wikipedia, the free encyclopedia
Parafin | Artists | Justin Mortimer
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Amazon.co.jp : Justin Mortimer
Justin Mortimer / druk 1

6.26.2015

Conversations with the Dead Danny Lyon ダニーライアン 写真集

© Danny Lyon/Magnum Photos USA. Huntsville, Texas. 1968.

絶版になっていたダニーライアンの"Conversations with the Dead"が発売予定。

アメリカの写真家 ダニーライアンといえば、Chicago Outlaw Motorcycle Club の単車乗りを撮影した The Bikeriders が有名だが、テキサスの刑務所を取材した Conversations with the Dead の写真も興味深い。

ダニーライアンが60年代にテキサスの刑務所を取材し、重罪で服役する囚人を取材したものだが、写真が撮られた背景や文脈(ある説によるとダニーライアンにとって囚人たちをチャンスがなかったものの良い人間であるとみていたそう - Art - Danny Lyon, Stubbornly Practicing His Principles of Photography - NYTimes.com)とは関係なく、特に上の写真は人間存在についてなにか映像のみが指し示すことができるある曖昧な概念を想起させる。写真に写ったものが現実の風景でありながらも、言葉よりは情報を欠くため逆に写真は抽象的なことを指し示す能力を発揮することが稀にある。山の斜面を見上げているようでも、見下ろしているようにも見えるが、黒い背景に浮かぶ白い衣装をきて作業をする人々。

この上の写真はJohn Szarkowskiがキュレーションした1978年の"Mirrors and Windows"展でも取り上げられている。



Book - Conversations With the Dead.
Magnum Photos
Danny Lyon - Wikipedia, the free encyclopedia
Danny Lyon's inside shots | Art and design | The Guardian 


© Danny Lyon/Magnum Photos USA. Schererville, Indiana. 1964. Racer.

同様に有名なこの顔に泥がついてレンズを見ているレーサーの写真。

ここはダートレース場だろう。この被写体は笑っているのか、アイロニックな気分でいるのか、怒っているのか....写真の男の表情からわかるだろうか。

泥が顔ついた、バイクにまたがった、男が、こちらを見ている。鑑賞者にはこの視覚イメージを自由に鑑賞して解釈することがゆだねられている。

この写真は同じくMoMAでの1966年の展覧会、写真メディアがもつある機能についてのアイデアを提示した "Contemporary Photographers Toward a Social Landscape ..."で取り上げられている。

Toward a social landscape : Lyons, Nathan :: Internet Archive
p a r k: Contemporary Photographers Toward A Social Landscape(1966)

Amazon.co.jp : Conversations with the Dead: Photographs of Prison Life
The Seventh Dog
Mirrors and Windows: American Photography since 1960

Adrian Ghenie ルーマニアの画家


77年生まれ、ルーマニアの画家/アーティスト。フランシス・ベーコンを連想した。(サイズの小さいもの中心だったが)多少の数のボレマンスをみて、James Castleもみることができて、満足だが、今度はこの人の作品をみてみたい。Pace Galleryで結構展示やっているようだが、ヴェネチアビエンナーレのルーマニア館でも展示していて絵画の中では気になっている。

Pace Gallery - Adrian Ghenie
Adrian Ghenie - Artists - Nicodim Gallery 
Pace Gallery - "Golems" - Adrian Ghenie


Amazon.co.jp : Adrian Ghenie: Darwin's Room
Adrian Ghenie

6.20.2015

Moses Boyd Exodus モーゼスボイドエクソダス



ロンドンのドラマー Moses Boyd のセッションバンド。70年代のファンキーなジャズや、Black Jazz Recordsのジャズと違うのが、ヒップホップが発明されて、さらにATCQではなくて、JDilla やMadlibを耳にしているミュージシャンたちがやっているジャズだからだろう。とはいえ今ではそういったバックグラウンドの音楽も随分あって、またJDilla かと思うこともあるのだが、この人たちのライブ映像を見たときにジャズのライブとしての楽しさがある。その反面ライブからはスタジオレコーディングの曲から感じられるようなヒップホップ特有の跳ねたビートにならない。ヒップホップのビートとはそういうものなんだと思う。Robert Glasper だともっと豊潤でこってりしていてメローになるが、Moses Boyd Exodusはもっとスカスカでそれはそれで魅力になる。

Soundcloudで曲を聴くと良いし、こういう過渡期のバンドが急に良くなったり、突然停滞してやめてしまったり。これからが楽しみ。

Moses Boyd Exodus | Free Listening on SoundCloud
Moses Boyd (@Mosesboydexodus) | Twitter

Rye Lane Shuffle