8.19.2015

Edwin Zwakman Harbor (1995) と TEPCOの津波の状況の記録写真 エドウィン・ズワックマン







HARMONIA:Review Lunatique寮美千子の意見
東川町国際写真フェスティバル | 収蔵作品

ジオラマを作って撮影するオランダのアーティストの作品。Edwin Zwakman の写真を見たときになにか見覚えがあると、ふとこの東電の写真を思い出したのだが、同じようでいて、横位置と縦位置で枠が異なるし、何か地下に重機があると思っていたが、地下が写っていない。全然違う。

類似している点といえば、手前に建物の角。奥側上に煙と霧。右手奥に木と船のような建造物。位置は違うが、津波に埋もれた電信柱と、手前の棒状の物体が立っているのと。

上の写真が実際の光景で、下の写真は写真家が作った風景を撮った写真。上の写真は2011年3月11日の太平洋三陸沖を震源とする地震による津波が原子力発電所に達したときの写真で、下の写真は国土の1/4が海面下に位置するオランダ出身のアーティストによるもの。
作品集 Edwin Zwakman: Fake But Accurate は ギャラリー AKINCIのウェブサイトよりダウンロードが可能。 Fake but Accurat.pdf

カタログの最後にあるフロイトの「不気味なもの」からの引用。

"‘This uncanny is in reality nothing new or alien, but something which is familiar
and old-established in the mind and which has become alienated from it
only through the process of repression ... 

The uncanny [is] something which ought to have remained hidden
but has come to light.’ Sigmund Freud"  

(不気味なものは、真新しいものではなく、また、現実からかけ離れたところにあるのではなく、馴染みのあるもので、以前から頭の中にあるもので、それが抑圧されることによって表に顕れる。不気味なものは隠れたままでいなくてはならないが、明るみにでるものである。拙訳)

ドストエフスキーと父親殺し/不気味なもの (光文社古典新訳文庫)

p a r k: Thomas Demand トーマスデマンド 

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