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7.12.2010

Les Rencontres D’Arles Discovery Award 2010 アルル国際写真祭 Taryn Simon via:HotShoe

(C)Umbrage Editions Inc

南仏アルルの写真フェスティバルで日本の赤々舎/Goliga Booksによる「日本写真集史 1956-1986」が受賞とのこと。(via:twitter@fukuhen)

おめでとうございます。

では Les Rencontres D’Arles Discovery Award 2010は誰だったのかなと、写真集探偵としては気になったので調べてみるといいソースがでてきました。

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HotShoe(HotBlog: Fresh Perspectives on Contemporary Photography)
Les Rencontres D’Arles Discovery Award 2010 winner Taryn Simon, Luma Prize Trisha Donnelly
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以前このブログでも取り上げたことのあるアメリカのTaryn SimonのThe Innocentsシリーズがメインの賞を受賞。コンテンポラリー寄りのアーティストを選出する新設されたLuma Prize(Foundation LUMA)にはアメリカのTrisha Donnellyが選ばれました。ともにアメリカの女性アーティストです。

Taryn Simonについては今年の3月にこのブログで浅く取り上げているのでそちらもどうぞ。Trisha Donnelly(トリシャ・ドネリー)は横浜トリエンナーレ2008に招待されています。

他にノミネートされたアーティストとしてShannon Ebnerや以前Rat Hole Galleryでも個展が開かれたRoe Ethridgeや、そしてKazuo Shinoharaとあるのですが日本の建築家篠原一男さんでしょうか。

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p.a.r.k: 近くにある秘境の写真 - Taryn Simon: An American Index
p.a.r.k: Shannon Ebner - The Sun As Error
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Taryn Simonは2010/10にはSteidlから"Contraband"という写真集の発売が決定しています。これまたシンプルで面白いモチーフに挑んでいます。

5.24.2010

New York Photo Festival 2010 ニューヨーク フォトフェスティバル

(C)Power House Books

2007年にはじまったNYPHも3年目を迎えました。

以下New York Photo Awardsをちょっと拝見。
Interim Award #1:Samantha Goldfien
Interim Award #2:Ashley Gilbertson
Interim Award #3:BAPTISTE LIGNEL & JOHNNY MILLER

といっても賞が最も重要というわけではなく、フェスティバルですから、そのほかにもルー・リードがキュレーションしたスライドショウや3D(セカンドライフのように)でフェスを疑似体験、アーカイブを楽しく見ることができる工夫がされていたり、写真の様々なブログ(日本でもよく知られたamerican suburb Xなど)のリストもあったり、前年までのNYPHの記録などなど、オフィシャルサイト内の情報はかなりの量です。

Hidden Books, Hidden Stories: A Slideshow curated by Lou Reed

お金も人材も政治も握っているアメリカはここでも徹底的にやっていて、日本もあらゆる事情を度外視して結束して同じ規模のもの...とはさすがに難しいですが、ここから写真は投資すればいよいよお金になる、”The Future of Contemporary Photography”とあるようにヴィンテージだけでなく”Contemporary”な写真も儲かるものとなってきたということは見て取れます。

アーティストはあらゆることを度外視し自分の内面の声に耳を傾け制作し、売る側のギャラリーはアーティストに応えよりよく売ることに専念できる環境を共同でインフラとして構築し市場を活性化させるという、きれいごとではないのですが、不動産ディーラーが、アートのコレクションをディーリングしていることが頻繁にあると聞くように、それはともに近い文法なのかもしれません。

http://www.nyphotofestival.com/site/
http://en.wikipedia.org/wiki/New_York_Photo_Festival


日本の場合は、名だたるカメラメーカーを多く抱えているため、写真を取り巻く環境はカメラを売るために雑誌があり、フェアがあり、写真愛好者を抱えてきましたが、アウトプットされた写真達は、大きな収益をあげるものとして成長しつつあるようです。