10.08.2011

Oakland-Berkeley Fire Aftermath by Richard Misrach ミズラック 被災地 Aftermath 写真を考えるメモ

リチャード・ミズラックが展覧会で初めて発表するオークランド火災の写真、それに関連するいくつかの過去の作品について地元紙に語った良いインタビュー。ジャーナリズムやルポルタージュとの彼なりの線引きの仕方。

Berkeley Blog : 20 years after the Oakland Firestorm, the photographer unveils his images

"Golden Gate"のシリーズを撮るためにBerkeley hillsに引っ越したこと。1991年カリフォルニア州オークランド郊外で起こった大規模な火事 Oakland-Berkeley Firestormを撮った。彼にとって重要なプロジェクトの一つだったが20年間一切発表しないでいた。その写真がthe Berkeley Art Museum と the Oakland Museum of Californiaでこの10月に公開。

“I didn’t want to release the photographs straight away,”
[すぐにそのまま写真を手放(公開)したくなかった]

“The meaning of photographs changes over time,”
[写真の意味は時が経つに連れて変わっていく]

“Photographs can be really exploitative and I don’t want to be part of a media circus. History shifts the meaning.”
[それらの写真は実に(人を食いものにするような)収奪的なものであり得て、サーカスのようなメディアの一部にはなりなくなかった。歴史はある意味を別の意味のものとして読みかたを変えるもの]

それだけの期間(発表しないで)待つことはギャンブルだとも思ったことを明かしている。



ハリケーン・カトリーナのアフターマスを撮った写真のことも。数日待った後に急いで2000枚ほど、時々車から撮った写真も。キヤノン製の400メガピクセルのコンパクトデジカメで撮ったが、大判カメラで撮った写真はまだ発表しない。(なぜならまだ何かを予見する段階以前だったから)出来上がった写真のポートフォリオは5つの美術館に寄贈。写真集の売り上げは復興に関連する特定の財団への寄付に充てた。(また気が向いたときに追加修正して翻訳しなおします。)

サンフランシスコ・ベイエリア - Wikipedia
Oakland Museum of California : 1991: Oakland-Berkeley Fire Aftermath, Photographs by Richard Misrach
Los Angeles Times
City of Oakland, California : October 20, 1991—One of the Worst Urban Fire Disasters in America
Artinfo : Richard Misrach’s “Destroy This Memory”
betweenthebooks : 写真集トレッキング第6回 Richard Misrach “Destroy This Memory”

Amazon.co.jp : Destroy This Memory
Richard Misrach Golden Gate

Mark Steinmetz "Summertime" (Nazraeli) Daido Black Ink マーク・スタインマッツ (スタインメッツ)

今注目を集めるアメリカ ジョージア州を拠点とする写真家、Mark Steinmetz の六冊目の写真集が11月に。80年代後半から90年代(1984 ~ 1991)に撮影した子供や若者の写真が収録されるのだそう。印刷は過去にマイケルケンナの写真集の印刷で使われたという “Daido Black”インクで印刷とのこと。

The one of the highly acclaimed photographers, Mark Steinmetz, his sixth photobook is to be published from Nazraeli in November. 1000 copies limited. I haven't even heard about the name of the ink called "Daido Black" which was used for the Michael Kenna's book printing before, this "Summertime" book is to be printed with "Daido Black" ink. "Daido" is that "Daido" of Shinjyuku, I don't think he's started to sell ink.

 前作までが静かに荒んだアトランタを中心に撮影されたスナップショットであったのに対して、この写真集は1984-91年にかけて撮った写真の中で子供の写っているものを集めたもの。子供の写真とはなにか無邪気でかわいいものかとあまり期待しないでいたが、実際写真集に収録された作品を見ると、それらはそのどちらでもない不安と懐かしさと奇妙さの混ざった見飽きない写真。

Nazraeli の写真集3部作から火がついて、あっという間にMoMAにも収蔵されとても注目されている写真家です。さっそく予約だけで10月15日の週に photo-eye bookstoreで一位になっています。
Amazonでの扱いはなく、国内では下記のような通販の書店での扱い。1000部限定。過去の写真集すべて絶版。

MARK STEINMETZ : SUMMER TIME : マーク・スタインマッツ写真集

Nazraeli : Mark Steinmetz : Summertime
Mark Steinmerz Official Web Site
Photo-eye Bookstore : Summertime
Conscientious Extended | A Conversation with Mark Steinmetz
INTERVIEW: “Mark Steinmetz” (2011) « ASX | AMERICAN SUBURB ...
The Appalachian Photographers Project I Mark Steinmetz
Local photographer uses his black–and–white pictures to build context- Athens Magazine
MoMA | The Collection | Mark Steinmetz. (American, born 1961)
Mark Steinmetz « Escape Into Life

p.a.r.k: Hiroh Kikai 鬼海弘雄 Tokyo Portrait 東京ポートレート
Store Front: The Disappearing Face of New York 商店のファサード

Amazon.co.jp : South East
South Central

10.07.2011

Magnum Photographer Paul Fusco talks to CNN about Chernobyl


Magnum Photographer Paul Fusco talks to CNN... 投稿者 BeyondPixBroadcast


(ジャーナリスティックな)写真が世界を変えることができるか、時折出てくる命題ですが、マグナムの写真家 ポールフスコ (Paul Fusco)は現在日本で起こっている状況を見ていらだちながら自分に問いかけているようにも見えます。この"Chernobyl Legacy"(チェルノブイリの残したもの)というシリーズを以前見たときには、ショッキングなものを見せつけるジャーナリスティックな写真の暴力的な面にばかり気をとられていたのですが、少なくとも現実に起こったことを正確に記録することができる写真を、今現在起こっている類似した事例(福島第一原発事故)に直面している我々に突きつけられると、なるほどこういう力が写真にはあるのかと考えるようになりました。

とはいえ、再生された回数、現在のところ148回。そんなものかとも。私自身もこんなことが日本で起こる可能性があるなんて想像することすら抵抗はあります。

Magnum In Motion : Chernobyl Legacy
Paul Fusco's Chernobyl Legacy Book

10.06.2011

John Divola Three Acts ジョン ディボラ (ディヴォラ)


(C)Aperture

John Divola (b. 1949, Los Angeles)

"Zuma Series"だけは見たことはあったのだけれども、このアーティストの作品集を買ったきっかけにサイトを見ると、ヴィジュアルのバリエーションと強度と作品の量。東京のGallery Minでの展示の履歴があるので日本でもよく知られた方なのでしょう。長く活動し、かつ優れたアーティストの仕事を見ると、色んなアイデアやコンセプト、全部やっちゃってるんだなといつも感じます。

John Divola(divola.com/)
John Divola - Wikipedia, the free encyclopedia
Youtube : Otis Visiting Artist: John Divola

John Divola Daniel Shea www.ahornmagazine.com/...divola/essay...
Trees For The Forest – John Divola | 01 Magazine zero1magazine.com/
LA TIMES : Art review: John Divola at Laxart
TOKYO PHOTO 2013 | SPECIAL EXHIBITIONS 車窓からの眺め
森山大道/ジョエル・マイヤロヴィッツ/ジョン・ディヴォラ

Amazon.co.jp : John Divola: Three Acts
Continuity (Smart Art Press (Series), V. III, No. 34)
John Divola: As Far As I Could Get