友人にメールした送信履歴が残っていたのを、折角なのでもうちょっと文章を足してここに残しておこうと思います。これはひとつの学習方法の例。
1.動機付け
ネットがあるのだから、高い教材など買わずに教材用に作られていない、誰もが普通に見ている番組で興味のある分野のものならなんでもいい。日本の教育では、自分の興味のある内容だろうと、なかろうと強制的に機械的に与えられるから理解も浅くなるし、動機付けが弱くなる。例えばドーナツの作り方とか、あるオフィスでの秘書とのやり取りだのそんな文章日本語で読むことの苦痛を想像してほしい。(もちろんドーナツ作りに興味があれば別だ。)
Contacts vol 2: Andreas Gursky 写真家がどのような経緯で作品を確立していったか話す12分程度の映像
例えば写真や、旅行、科学や、なんでもいい。初めから海外ドラマを半年間見続けて英語を身につけた強者も知り合いにいるが、映画やドラマは30分から1、2時間と集中力が必要。初めは5分程度の軽い映像を見るのがいい。
Lonely Planet
Discovery Channel
Inside The Actors Studio
間違っても
South Park (早過ぎで変な声)やイギリスのコメディショウ(
"Have I Got News for You") (イギリス特有のネタが多いので笑いを理解するのが難しい)
"Dave Chappelle's Show" (辞書が役に立たない英語)
"Mr Bean"(奇声しか発しない男の番組 )は教材として不適切。
細江英公氏は、洋書の写真集に書かれている文章が読めるようになりたいというのが動機付けになって、海外で英語で写真を教えるくらいまでになられたそうだがなんでもいい。一番自分の興味のある分野の動画がわかるようになりたい、文章が読みたい、まずはそんなことを目標にするのがいい。初めは全く聞き取れなくて当然。
2.単語を蓄える
自分の興味ある分野の洋雑誌とか文字が書いてある写真集買ってくるか、または
メトロポリスなどのフリーペーパーを貰ってきて、興味のあるところを読む。その際、わからない単語は必ずノートに書き出しておく。(始めは書き出す単語がすごく多いと思うけど、続けていれば少なくなっていく)
そして書き出した単語は英和辞書ではなく、英英辞書で英語の意味を書いておく。
(日本語に一度変換して考えると英語にイメージを結び付ける弊害になる)
ノートは凝ったノートではなく、捨ててもいいノートに。覚えた単語は意味を見返さなくていいように黒く塗りつぶし、ページごと意味がだいたい頭に入ったら破り捨てる。
言葉を聞き取るリスニングにもまとまった単語の蓄積は必要。わからない日本語の言葉をきいても聞き取れないのといっしょのことで、知らない単語は聞き取れない。
オックスフォード英英辞典―Oxford practical English dictionary
Pocket Oxford English Dictionary
3.文法
ある程度このサイクルを繰り返すと、知っている単語が増えてきて、いちいち辞書で調べる手間も減ってきて文章を読むのも楽しくなってくる。ただ書いたり話したりするのは別の話で、そのために文法が必要。リスニングは文法わからなくてもなんとなく聞き取ろうと思えば聞けて”なんとなく”意味はつかめるのだが、スピーキングは文法の知識がないとどうにもならない。スピーキングは文法と密接な関係にある。
文法を勉強するのにお勧めなのがこの本(
初級以上。基本を復習したい場合にはこちらの本がお勧めとのこと - English Grammar in Use with Answers for Intermediate Learners of English)。これ安いし最強。英語で問題だけが無愛想に書いてある。答えを見ながらでも繰り返し何回も問題を解くと力がつく。
Practical English Grammar: Exercise 1
4.まとめ
日本で住んでいる限り、英語で話す必要はほとんどないので勉強をする必要は全くないでしょう。一方こんなことがしたいと強い欲求があってそのことをするのに英語が必要なら、自然と身につくものだと思います。ただその”自然と”というのが”何もしないでも”というわけではなく、知らず知らずにやっているといった地道な努力の積み重ね。
スピーキングは以上のことをベースにしつつも、話すときには一度発音と文法を気にしないで、英語で考えてそのまま発すること。世界中には色んな英語を話す人がいて、言い回しもさまざま。正解はありません。
この勉強方法だと英語で考えて発話するので、日本語に翻訳したり、日本語から英語に翻訳したりには向いていません。自分の知りたいことを英語で理解して、伝えたいことを英語を使う人に伝えることはできる。これが数多くある方法のうちのひとつの例として”このブログ式”
ちなみに、英語が話せるから儲かったっていうことは残念ながら一切ありませんが、色んな国に友人もいて、偉大な人にも会ってきたし、これまでまぁまぁ楽しくやってきました。
最後にもうひとつ、出来れば英語漬けが望ましいので、ひょっとして日本語で書かれたこのブログもみないほうが... とはいえ何事もできる範囲で。
p.a.r.k.: 英単語を一から覚えたい方にお勧めの本 初級-中級
英単語ターゲット1900
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Practical English Grammar: Exercise 1