1930年生まれのアメリカ人・ポールフスコのあまりにも有名な"RFK"というケネディの葬列電車のシリーズ。何かで読んだ記憶によると、暗殺されたロバート・ケネディの棺をニューヨークからワシントンのアーリントン墓地に運ぶ葬列電車に乗り込んだそのカメラマンは、棺やケネディの家族(読者目線)を撮りたかったにも関わらずそれがかなわず、電車の窓の外に見えるロバート・ケネディ(愛称"Bobby") を見送る人々を7時間にわたって写真の中に記録することにして出来上がってきた写真は、なんともアメリカの多様性を表した大きな記録となったということでした。
この写真がどのようなメカニズムで特別なものになっているのか...
ロバートケネディ=被写体(人々の関心を集める対象)
ケネディを見送る人々=読者(写真のフレームの外/セレブリティなどに関心を向ける主体)
カメラマンは、この両者の中間にいる職業。どちらにカメラを向けるか。ケネディの遺族にカメラを向けられていたならば、見送る人々がどんな様子だったかこのような形で知ることは出来なかったのですが、フスコは線路沿いにいる人々にレンズを向けたことで、実はロバートケネディのこともより雄弁に写真に語らせることに成功しています。フレームの外にある事柄を指し示すことに長けている”写真”というメディアの特性がここに現れています。
また福島での原発事故以降、再び注目を集めることとなった "Chernobyl Legacy"というチェルノブイリの周辺地域のその後を取材したシリーズ。チェルノブイリの吐き出した放射性物質の2倍とも7倍とも10倍ともいわれている福島第一の事故。原発事故ということで単純に比較することはできませんが、その渦中にいることは確実です。
5B4:RFK Funeral train
New York Times:R.F.K., R.I.P., Revisited
Digital Journalist:June 8, 1968 by Evan Thomas
Paul Fusco Official
マグナムフォトス:ポールフスコ
チェルノブイリ・スリーマイル・福島の比較 - NAVER まとめ
Amazon.co.jp : RFK
Chernobyl Legacy
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