6.17.2011

Marilyn Minter ポルノグラフィから”イメージ”の引用 ニューヨークの写真家 マリリン・ミンター


2006年のWhitney Biennialで大きな注目を集めたMarilyn Minter(b.1948, Louisiana- New York)

ヴェルサーチなどのキャンペーンを撮ってきたコマーシャルのフォトグラファーだった彼女の作品が、突如57歳の時に注目され話題となりアーティストとして大きな成功を収めた。これだけ遅咲きなのはアート(マーケット)の世界では珍しいこと。(PAPERMAG

regen project_marilyn minter

手法としては、ポルノグラフィーからの引用、セットアップして撮影、暗室でプリント。絵画の方は複数のネガフィルムをフォトショップで構成してアルミニウムの支持体にエナメルで描画。その他デジタル、ペイントブラシ。TIMEOUT NEW YORKがわかりやすく長い時間をかけて現在のスタイルに至るまで試行錯誤を紹介しています。(A matter of time)

ヴィジュアルのポイントは、口や舌のやわらかいところ、ポルノ、ブツブツ、ヌルヌル、光るもの。

Marilyn Minter Billborad (ビルボードに作品を展示)
ARTINFO : Marilyn Minter(経歴とインタビュー)
Marilyn Minter - Wikipedia, the free encyclopedia

日本では蜷川実花氏、また最近ポルノ写真からの引用で写真集「沙和子」をつくったクロダミサト氏を連想しました。逆に例えばテリーリチャードソンと比較すると、性の引用でも異質であることがよくわかります。

hacknet : マリリン・ミンター作品集 / 増補版
AFP : 写真家マリリン・ミンターの枯れない「ステッカー・ツリー」
honeyee.com : マリリン・ミンターによる〈Supreme〉のスケートデッキ

Amazon.co.jp : Marilyn Minter
Mika Ninagawa
クロダミサト - 沙和子
セレブるバッティー7(セブン) ゼブラ

6.07.2011

LOMOGRAPHY Spinner 360°ロモグラフィ スピナー



以下のリンクを見れば一目瞭然。何がどう写っているかやっぱりわからない。
こんな形でフィルムが使われ続けるのはいいことです。こんなプリントが出来るのも面白い。去年の今頃発売されていたそうですが、使っている人はみたことがありません。

www.lomography.com : 世界で最も自由奔放な360°パノラマカメラ

ロモグラフィ:Lomography Spinner 360°
楽天市場:ロモグラフィー Lomography Spinner 360°

6.02.2011

Le Bal - 6, Impasse de la Défense 75018 – Paris デュパルドンのパリの新しいギャラリー



Le Bal Official

RAYMOND DEPARDON(レイモンドデュパルドン)が新しく開いたギャラリー。ウェブサイトを見る限り、アノニマス、映画と写真といったようにこれまでもいい展示が開かれてきているようです。現在、高梨豊氏、北島敬三氏の展覧会が開かれています。

Tokyo-e (Yutaka Takanashi, Keizo Kitajima & Yukichi Watabe), Le Bal
20 May – 21 August 2011 (via:eyecurious)

展示の他作家によるレクチャー ワークショップ 本の出版 カフェも併設。デュパルドン氏の"写真文化”に対して何か貢献が出来ないかという意気込みを強く感じます。

北島氏の「写真特急便 東京」もLe Bal によって再版されます。




大きな地図で見る


海外をうらやましがってばかりいるのも悔しいですが、カフェや本屋、レクチャーも展覧会も写真に関係する活動が集約されたこんな施設、やっぱりうらやましい。場所は猥雑さと庶民的な雰囲気と移民が入り混じる、Pl.de Clichyの近く。

Bruce Davidson: Subway Steidl Aperture ブルース・デヴィッドソン サブウェイ 再版!

(C)Steidl/Aperture


うれしい再版!版径が30センチX30センチになって正方形に近い形。印刷も向上してとてもいい本。80年代前半のニューヨークの地下鉄の様子を伝える117点の写真が収録。

edelman gallery : Bruce Davidson: On the Street Subway

カメラと一体になった写真家が、当時の地下鉄の車内を彷徨ってその眼前に見た風景をページをめくっていくことでそれを追体験しているような臨場感。現代写真の場合、写真を見てその写真が撮られた前提条件を知った上で楽しめるのですが、この写真集は地下鉄とニューヨークという前提さえあれば、誰に勧めても面白がれるものでしょう。

ジュリアーニ市長になって数年が経った90年代の中頃。治安回復の公約にのっとって、地下鉄の落書き撲滅の徹底を進めた結果、随分地下鉄の車両がきれいになっていました。とはいえ、深夜ライフルを持った武装警官が車両を警備、また大きなラジカセ(ゲットーブラスター)で音楽をかけている人もいて以前の地下鉄の雰囲気の名残がすこし残っていました。それからまた何年か経って、近年では地下鉄は一晩中運行され、女性でも一人で利用できる交通機関になりました。そのことについてニューヨーカー数人に話を聞いてみると(彼らはアーティストだったり教師ということを念頭にいれつつも)今のニューヨークは緊張しないで住みやすくなっていいのだけれど、当時の緊張感もニューヨークらしくてたまには懐かしく思う..と言っていたことを思い出します。


私も見たことの無い、でもニューヨークらしい80年代のニューヨークをこの写真集でみることできます。

Better Never Than Late!
Vectroave : Subway
マグナムフォトス : ブルース・デビッドソン Bruce Davidson
Steidl: Bruce Davidson

Amazon.co.jp : Bruce Davidson: Subway(アメリカAperture版)
Bruce Davidson: Subway(ドイツSteidl版)
Central Park
Bruce Davidson Photographs
East 100th Street