2.05.2010

ロンドンのNational Portrait GalleyではIrving Penn Portraits展が開催

(C)Harry N Abrams

2月18日から6月6日まで昨年亡くなった写真家アーヴィンペンのポートレートを中心とした写真展が開催。
National Portrait Galley:Irving Penn Portraits

勿論今のところロンドンに行く予定はありませんが、カタログが発売されるとのこと。
Irving Penn Portraits

また同じNational Portrait Galleyでは写真関連の賞”Taylor Wessing Photographic Portrait Prize”が2月14日まで開催されています。

勿論14日までロンドンに行く予定はありません。

Thomas Struthの1991年の渋谷の交差点 Shibuya Crossing

(C)Dallas Museum of Art

ドイツの写真家トーマス・シュトゥルート”Thomas Struth: 1977-2002”というダラス美術館の大判のカタログを見ていると1991年に制作された渋谷の交差点の写真が掲載されていることに気付きました。トーマス・シュトゥルートについて、世界中で撮影された街路や家族のシリーズからは写真の等価性を意識したものだと認識しています。

その中に”この”1991年に制作された渋谷の写真、なんらかのコンセプトを脇において、そのシリーズから一枚写真を取り出したとしてもあの交差点の11年前の姿、また”ホームアローン”や"レナードの朝”の映画の告知や今もある”キーコーヒーの看板”マキナ67を作った”カメラのドイの看板”といった文字情報がシンプルな驚きとなりました。写真の記録性の部分です。もう一点同じ交差点の写真がありました。



Amazon.co.jp : Thomas Struth. Fotografien 1978-2010
Still
Thomas Struth

Gerhard Richter: Atlas ゲルハルト・リヒターのアトラス


リヒターによって1945年から収集され分類され配置された画像のリスト。収容所の写真や、家族の写真、街の風景、森林、山、ポルノグラフ、花、雑誌からの切り抜きや広告写真など膨大なイメージの集積。

リヒターのウェブサイト:Gerhard Richter:Atlas

このアトラスという膨大な写真のカタログは画家にとってどんな意味を持つのか。WAKO WORKS OF ART が出版した『Gerhard Richter ゲルハルト・リヒター. "アトラス"』やリヒターの研究者 清水穣氏の著作が参考になりました。付けられた日付の重要性、ドイツの歴史。フォトペインティングからグレー、アブストラクトペインティングへ。

”One only makes a photo to make a photo,and if you're lucky,
you will discover it later for a painting" (Gerhard Richter)



Google Images : Search for "Gerhard Richter : Atlas"
ART iT Online Store: ゲルハルト・リヒター アトラス
Gallery Tagboat : 世界を映し出す美しい鏡
魯祐の巻物:ゲルハルト・リヒター展 – Gerhard Richter, National Portrait Gallery, London
浅田彰”「歴史以後」のアトラス”(via:http://www.kojinkaratani.com/)
Germany’s Gerhard Richter and the Atlas Project: A Perpetual Engagement with ‘the Archival’
中井 貴子 takako nakai「ゲルハルト・リヒター ATLAS」展

Amazon.co.jp : Gerhard Richter: Atlas
Gerhard Richter. Atlas
Atlas: Of the Photographs Collages and Sketches
ゲルハルト・リヒター写真論/絵画論
GERHARD RICHTER ゲルハルト・リヒター (DVD付)

2.02.2010

Stephen Shore (スティーブンショア) Phaidon Press


Uncommon Places: The Complete Works が人気のアメリカの70年代から活躍する写真家・スティーブン・ショア。彼の二年前にファイドンから出版された彼のインタビューや過去の作品から時系列順に沢山収められた比較的印刷も良いモノローグ、Stephen Shore (Contemporary Artists)がいまいち話題になっていないので紹介しておきます。



Why Photography Matters as Art as Never Before のマイケルフリードとの対談や全て英文ながらも重要なテキストも掲載。


彼が残していた手書きのメモやレシート、またショアの写真についてのテキスト、The Nature of Photographsからの抜粋も丁寧に掲載されています。テキストが英語というのも難点ですが4000円弱でみつけた際には手にとってみることをお勧めします。他のファイドンの同シリーズと比べてもお得な内容です。下に(Contemporary Artists) シリーズまとめておきます。

Amazon.co.jp : Jeff Wall (Contemporary Artists)
Uta Barth (Contemporary Artists)
Stephen Shore (Contemporary Artists)
Richard Prince (Contemporary Artists (Phaidon))
Paul Graham (Contemporary Artists (Phaidon))

Themes & Movements (Phaidon) ファイドン わかりやすくアートをテーマごとに解説した本
Art and Photography (Phaidon) Edited by David Campany